人が自立的に動き成果をあげる仕組みづくり 竹内美紀のブログ

「ブレ」に慌てない経営術 ~研究「回廊アプローチ」

No.2260,759

体重計にのって・・・
まずい!ダイエットしなくちゃ。

そのまずい!の基準。
どのくらいに設定しているでしょうか?

私の中で基準があって
それを超えると
真剣に体重管理を開始します。

日々の体重は前後して
思い通りには減ってはいきません・・・(泣)

経営していると、
大小さまざまな「ブレ」に日々直面しますよね。

「今月の売上、ちょっと目標に届かないかも…?」
「仕入れコストが予算より少し高いぞ?」
「プロジェクトの進捗が予定から微妙に遅れてる…」

こうした小さな変動があるたびに一喜一憂したり、
すぐに大騒ぎしたりしていませんか?

もちろん、問題に早く気づくことは大切ですが、
全ての「ブレ」に等しくエネルギーを使っていたら、
本当に重要なことを見落としてしまったり、
チームが疲弊してしまったりします。

そこでヒントになるのが、
実は会計の世界にある「回廊アプローチ」
という考え方なんです。

ITに詳しくない中小企業に寄り添う
竹内美紀です。

2つの講座とノート1枚
欲しい結果を手に入れる方法を
お伝えしています

~*~*~*~*~*~*~*~*

会計の「回廊アプローチ」って、要するに何?

ちょっと専門的ですが、平たく言うと・・・


会計の世界では、ある評価額などの変動が

あらかじめ決めた一定の範囲(これを『回廊』と呼びます)の中に収まっている限りは、すぐに損益として認識したり、特別な処理をしたりしない

という考え方が使われることがあります。

つまり、

「このくらいのズレなら想定内。慌てずに、しばらく様子を見よう。でも、この範囲を超えたら、いよいよ対応を考えよう!」

というような、「許容できるブレの範囲」
を設けるイメージです。

かつての年金会計などで用いられていましたが、
この考え方は、何も会計だけの特別なものではありません。

日々のビジネスにおける意思決定や管理手法に応用すると、
非常に役立つのです。

なぜ「回廊アプローチ」の考え方がビジネスに役立つのか?

この考え方をビジネス管理に取り入れると、次のようなメリットがあります。

  1. 無駄なリソースの削減: 小さな変動に過剰反応しないため、分析や対策にかかる時間、労力、コストを節約できます。
  2. 本当に重要な問題への集中: 回廊を超えるような、看過できない大きな問題が発生したときに、そこにリソースと意識を集中させることができます。
  3. 意思決定のスピードアップと効率化: 「この範囲内なら定常対応」「この範囲外ならエスカレーション(上位報告)」「この範囲外なら緊急会議」のように、対応のトリガーが明確になります。
  4. チームの安心感: 「少しくらいのズレなら大丈夫」という許容範囲がわかることで、現場が萎縮せず、安心して業務に取り組めます。

日常ビジネスでの「回廊アプローチ」活用例

では、具体的にどんな場面でこの「回廊」の考え方を活かせるでしょうか?

  • 売上・利益管理
  • 回廊: 月次売上が目標値の ±5%以内
  • 回廊内: 普段通りの定例報告と要因分析。過度なプレッシャーはかけない。
  • 回廊外(特に下回る場合): -5%を下回ったら、週次の緊急対策会議を設定し、具体的な挽回策を検討・実行。+5%を上回ったら、成功要因の分析と、今後の機会損失防止・更なる拡大策を検討。
  • コスト管理
  • 回廊: 部門経費が予算の ±3%以内
  • 回廊内: 定期的なレポート提出と簡単な要因確認。
  • 回廊外(特に上回る場合): +3%を上回ったら、詳細な費目別分析を責任者に指示。改善計画の提出を求める。-3%を下回ったら、その要因を分析し、他部門への共有や全社的なコスト削減策のヒントとする。
  • プロジェクト管理
  • 回廊: 各工程の完了予定日が ±2日以内
  • 回廊内: 担当者レベルでの進捗報告と調整。
  • 回廊外: 遅延が+2日を超えたら、プロジェクトマネージャーに報告。全体のスケジュールへの影響度を評価し、リスケジュールやリソース追加などの対策を検討。早期完了(-2日超)も報告させ、ナレッジとして蓄積。
  • 在庫管理
  • 回廊: 在庫数量が「最低在庫数」から「最高在庫数」の範囲内
  • 回廊内: 通常の自動発注・補充プロセス。
  • 回廊外(最低在庫数割れ): 緊急発注、他拠点からの融通などを検討。機会損失を防ぐための最優先対応。
  • 回廊外(最高在庫数超え): 滞留在庫リスクを評価し、割引販売やセット販売などの販促策を検討。保管コスト増加要因となるため、早期に是正。

あなたのビジネスで「回廊」を設定してみよう

いかがでしょうか?

このように「回廊」、
つまり「許容できるブレの範囲」を
意識的に設定し、その内外で対応を変えることで、
日々の経営管理はもっとメリハリがつき、効率的になります。

あなたのビジネスで、どんな「ブレ」がよく起こりますか?

そして、その「ブレ」に対して、どのくらいの範囲なら
「想定内」として許容できますか?

その範囲を超えたら、誰が、何を、いつまでに行うべきでしょうか?

ぜひ、あなたのビジネスの様々な管理項目
(売上、コスト、利益、顧客満足度、生産リードタイム、品質不良率など)について、
「回廊」を設定し、それをチーム内で共有してみてください。

小さな「ブレ」に振り回されず、
本当に注力すべき一点を見極める。
それが、「回廊アプローチ」から学ぶ、賢い経営術です。

さてさて。
体重管理。

指標を体重だけでなく
体脂肪率や
体形など

角度を変えてのチェックも大事ですよね。

想いが伝わり、成果があがる
そんな仕組みを作るお手伝いをさせてください。

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